fc2ブログ

権威の原則③

■権威への盲従が問題をおこすとき

 

権威への盲従は、ときとして大きな問題を引き起こします。以前、他国と比べ韓国の飛行機事故が突出して多かった時代がありました。その理由として、上下関係が厳しい儒教色が強い文化で、機長のミスに副機長が異を唱えることが難しかったからだと言われています。もっとも上位者に逆らえないという傾向は欧米でもあり、医師の誤診に看護師が盲従した結果、患者に重大な危害をもたらしてしまったケースは山ほどあります。

 

 

■肩書きが上がると身長も上がる?

 

権威の力は恐ろしいもので、肩書きが上がると身長もより高く見せる効果があります。

 

オーストリアの大学で5つのクラスを使った実験があります。ある人物をケンブリッジから来たと紹介し、学生に身長を答えさせます。ケンブリッジでの地位を、学生、実験助手、講師、上級講師、教授とクラスごとに変えてみたところ、地位が上がるほどに身長が上がり、学生の場合と教授の場合とで4センチも差があったそうです。

 

私たちが有名人を目にして「思ったより背が低い」と感じるのも、テレビでは芸能人が権威付けされて勝手に実際より背が高いと思ってしまっているからかもしれません。

 

また格が高いものは大きく見えるという傾向もあります。同じただのカードに3ドルからマイナス3ドルまで書いてあるものの大きさを答えさせると、実際にはサイズは同じなのにもかかわらず、金額が高いカードほど大きいサイズを答えるそうです。

 

 

■本当にその分野の権威なのか?

 

私たちは単に有名人や知識人が言っているからだという理由だけで、その言葉を信じてしまいがちです。たとえば芸能人が薦める商品を買ってしまったり、まったく畑違いの専門家の言うことを信じてしまったりします。

 

テレビのバラエティ番組で、キャスターや弁護士が訳知り顔で政治経済や外交を語っているのを目にしますが、結構な人が真面目に受け取っているように思います。しかし彼らは、単に法律の専門家に過ぎないことは注意すべきです。

 

また経営学者や経営コンサルタントがマクロ経済について語っている場面を目にしますが、実際のデータや基本的な知識がなく、妥当性に欠けるものが多いです。

 

「本当にその分野の権威なのか」確かめることが大事です。

 

 

【参考】

「影響力の武器[第二版]」ロバート・B・チャルディーニ著 誠信書房

 

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR