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交渉の4つのステップ②

前回の交渉の4つのステップの続きです。具体的な内容は当ブログでも以前触れましたが振り返っておきます。

 

■交渉すべきかどうかを算定する

 

まず交渉した場合のメリットとデメリットを挙げて、「そもそも交渉するに値するか」を検討します。たとえば「相手の機嫌を損ね、人間関係を失う」といったデメリットのほうが大きく、交渉しないほうが良い場合もあります。また、交渉というと「どうしても話をまとめなければならない」と考えがちですが、自分にとって利益がないのであれば、交渉は打ち切るべきです。

 

■情報を集めて準備する

 

交渉すると決まったら、次のことを考えましょう。

 

・自分はこの交渉で何を得たいのか。

・得たい利益の最高目標と最低目標はどこか。

 

この範囲をZOPAZone Of Possible Agreement:ゾーパ、交渉が妥結する可能性のある条件範囲)と言います。できるだけ最高目標に近づけたいですが、相手の出方を見ながら譲歩します。最低目標を下回るのであれば、交渉を打ち切ります。

 

なお、利益の最低目標の基準となるものに、BATNA(バトナ:Best Altenative To a Negotiated Agreement)があります。これは、「交渉が決裂した時の対処策として最も良い案」のことです。たとえば転職活動での条件交渉で言えば、現在の勤め先の労働条件がBATNAになるでしょう。BATNAが貧弱だと交渉力は弱くなります。

 

・この交渉は、3つのパターン(分配型・価値交換型・利益創造型)のどれか

 

交渉には次の3つのパターンがあります。

 

分配型交渉:限られたパイをめぐって、相互が自分の取り分(利益)の最大化を図るために行う交渉のこと。

利益交換型交渉:パイは限られているが、自分が重要でない部分は譲り、その代わり自分にとっては重要だが相手にとっては重要でないものを引き出すというもの。

創造的問題解決型交渉:交渉当事者が協力し合ってパイを拡大するというもの。

 

できるだけ価値交換型や利益創造型の交渉にならないか検討します。

 

・協議事項を整理する

ビジネスの交渉では、協議することが1つということはまずありません。たとえば売買交渉であれば、価格、納期、支払い条件、オプション対応など協議することはいくつもあります。協議(あるいは自分にとっての利益)をできるだけ多く挙げ、優先順位や話し合う順序を考えます。

 

 

■相手の意見を聞く

 

交渉の過程で、相手の事情を多く引き出し、判断の材料にします。交渉のエキスパートは、みな「聞き上手」です。できるだけ多く相手にしゃべらせて情報を集め、こちらはあまりしゃべらず手の内を明かさないようにします。

 

 

■パッケージで提案する

 

準備段階で挙げておいた自分の複数の利益のうち、譲れるものは譲り、代わりに相手にも譲ってもらいます。ここで大事なことは「自分と相手に利益の違いはないか?」「自分には価値がないが相手には価値があるものはないか?」考えることです。

 

売り手側の優先順位が「価格>納期>支払い条件」の順で、買い手側の優先順位が「納期>支払い条件>価格」の順であれば、売り手が納期や支払い条件で譲り、買い手が価格で譲ることで、お互いが納得できる取引にまとまるでしょう。

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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