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ストーリーを経営に活かす⑦

私は仕事柄、事業プランを拝見することが多いのですが、その中で感じることがあります。少し前に創業者を対象としたあるビジネスプラン・コンテストの審査で多くのビジネスプランを拝見しました。金融機関や支援機関等の支援もあり、どれも上手くまとまっています。「自社の強み」具体的な「ターゲット層」「売上・利益の見通しとその根拠」「実現できる社会貢献」「自社の弱みを克服するために活用できるネットワーク」が綺麗に述べられています。

 

しかし感じるのは「まとまりすぎていて面白くない」ということです。経営者の想いが見えず、審査する側としてもイマイチ入り込みにくいです。

 

事業プランの書き方はおおよそフォーマット化されていますし、また客観的・論理的でなければならないという思いが強いためかもしれません。

 

確かに金融機関から融資を受けるといった場合は、事業プランに客観性・合理性・論理性は求められるでしょうが、それだけだと審査する側としても刺さらないのではいでしょうか。

 

わざわざリスクをとって起業するわけですから、何か強い想いはあるはずです。それは何も「社会に貢献したい」といった立派なものでなくてもよいと思います。「こんなのがあれば受けるんじゃないか」といった山っけのある話でも「どうしてもやりたかった」といった個人的な願望だけでもいいと思います。もう少し主観の部分を強調していいと思います。その主観の部分を語るのが物語です。

 

「高校生向け職場体験申し込みサイト」でグランプリを取られた若い企業家の方を例にしたいと思います。この方は「非常勤の高校の進路指導をして感じたことは、高校生には就職の自由がないということです。学校推薦でほぼ1社しか受けず、その会社に入ります。そして半分以上が2~3年で辞めてしまいます。私はそれはおかしいと思います。高校生にもっと就職の選択肢を与えたい、そんな想いで高校生向け職場体験申し込みサイトを始めました」と最終プレゼンで語っていらっしゃいました。

 

そもそもプレゼンがお上手ということもあるでしょうが、圧倒的に人を惹きつけるものがありました。自分の物語を自分の言葉で語ったからだと思います。

 

フォーマットどおり事業プランを書けば減点は防げるでしょうが、多くの中から選ばれるためには物語を語ることが必要ではないでしょうか。

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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