fc2ブログ

メンタル・アカウント②

前々回、人間のもつ様々な非合理的な会計勘定について触れました。これをメンタル・アカウント(心理的会計)といいますが、他にもいくつか例を挙げてみます。

 

■割合で考えるのは正しいか?

 

新型コロナの影響による休業で、アパレル商品などではセール時期を前倒しし、オンラインショッピングでのセールを4月くらいから行っています。私たちは○○%引きという言葉に非常に弱いです。次の質問に答えてください。

 

Q1:あるシューズ店で7000円でお気に入りのスニーカーを見つけた。買おうとすると、親切な他の来店客から、「この通り沿いの別の店で同じスニーカーが5000円で売られていましたよ」と教えてくれた。その店はここから車で5分の距離にある。あなたは車を走らせるだろうか?

 

Q2:あなたはガーデンストアであなたの庭にちょうどいいパラソル付きのテーブルとイスのセットを見つけた。値段は106,000円である。ここでも親切な他の来店客から「ここから車で5分の距離の店で、同じものがセールで104,000円で売ってますよ」と教えられた。あなたは車を走らせるだろうか?

 

おそらく多くの方は、Q1ならイエス、Q2ならノーと答えるのではないでしょうか。前者なら約30%のお得、後者ならわずか2%のお得にすぎないからです。

 

しかし注意しなければならないのは、ともに2000円の得であることには変わらないということです。「5分車を走らせて2000円得する価値が有るか」という基準で判断する必要があります。

 

○○%引きという割合で考えることに私たちは慣れてしまっていますが、出費は絶対値で考えるべきでしょう。

 

 

■真面目に稼いだお金と、あぶく銭は異なる勘定に入る

 

わたしたちは、同じお金なのに心の中で別の仕分けを行っています。たとえば、溜まったポイントやギフトカードをもらうと、おそらく自分が仕事で得た報酬では使わないようなことへの出費に廻すのではないでしょうか。必定品に回すのではなく「せっかくだから、奮発して前から気になっていた○○を買おうかな」といった具合です。

 

これは、真面目に稼いだお金と、あぶく銭は異なる勘定に入るからです。先ほどと同様に経済的価値は同じであることに注意する必要があるでしょう。

【参考】

『アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-』ダン アリエリー、ジェフ クライスラー 著 早川書房

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR