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おとり戦略②

前回の続きです。

 

Q:ある寿司屋では、2種類の盛り合わせ、高価格・高品質の「竹」と、低価格・低品質の「梅」を提供していて、現状、これらの注文は半々です。

売上アップのために店主は「梅」より「竹」の注文を増やしたいのですが、どうすればよいでしょうか?

おとり戦略②

A1:「竹プラス」を出す

⇒劣った属性(価格)の範囲を広げることで、それほど悪くないと感じさせる(妥協効果あるいはレンジ効果)

 

A2:「梅プラス」を出す

⇒優った属性(品質)に関して、より劣ったおとりが加わることで、一層魅力的に感じる(魅力効果あるいはフリークエンシー効果)

 

 

■妥協効果と魅力効果のどちらが強い?

 

それでは、妥協効果と魅力効果のどちらがより効果が強いでしょうか?一般に、人は利得増加よりも損失回避を重視します。「梅」に対する「竹」の弱みは損失、「梅」に対する「竹」の強みは利得と解釈できるため、弱み(高価格)を和らげる妥協効果は強み(高品質)を増強させる魅力効果より強くなります。


■両方の属性を操作しない

 

妥協効果と魅力効果の相乗効果をねらって、下図のような「竹」より高価格かつ低品質なあからさまなおとり商品を販売したら、「梅」に対する「竹」の販売比率をもっと増やせるのではと考えるかもしれません。 おとり戦略③

実は、両方の属性(品質と価格)の値を同時に操作したおとり商品だと、人は品質の違いと価格の違いとをトレードオフにかけて、頭の中でさまざまな計算をするため、妥協効果や魅力効果が弱まってしまいます。

 

どちらか片方の属性値のみを変えることによって、商品間の優劣がより明確となり、妥協効果あるいは魅力効果が強く出ることが実験で確認されています。

 

【参考】

『東大教授が教えるヤバいマーケティング』阿部誠著 KADOKAWA

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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