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差別化しすぎると失敗する③

消費者は革新的な新製品の機能・特徴を、既存の製品カテゴリーと「極端に不一致」とみなすため、製品コンセプトを理解する努力(情報処理)をしなくなり、購入をためらってしまいます。

 

一般的に革新的な製品は漸進的な製品(改良型製品)に比べて約4分の1の確率でしか選択されないといわれます。もし、この「極端に不一致」を「適度な不一致」に変えることができれば、消費者の情報処理量が増えるので、革新的な新製品に対する消費者の理解が進み、製品評価や受容可能性を高めることができるでしょう。その変化の鍵をにぎっているのが、革新的な機能・特徴に対する意味づけです。

 

ペプシが失敗した、カフェインフリーの無色透明なコーラ「CRYSTAL PEPSI」を例にしてみます。

 

「コーラは黒くて刺激的なソフトドリンク」というスキーマに「透明な飲料」という要素が入ってくると、スキーマとの「極端な不一致」を引き起こします。そこで、「透明」と結び付きの強い言葉、たとえば「天然水」で意味付をしてやると、それが「適度な不一致」に変わって、「透明なコーラもありだよね」と消費者が感じるようになるのです。

 

このような意味付けのことを心理学ではイネーブラーと呼びます。イネーブラー(今回は「天然水」)は、革新的な機能・特徴(今回は「透明」)の存在を意味的に肯定することによって、「天然水ならばコーラでも透明である」というカテゴリー一貫性をもたらします。

 

 

【参考】

『東大教授が教えるヤバいマーケティング』阿部誠著 KADOKAWA

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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