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アメリカの利上げは日本にとってプラスなのかマイナスなのか?①

■アメリカの利上げ
 
今年の世界のリスク要因は、「ユーロ問題(ギリシャ危機)」「中国経済の減速」「アメリカの利上げ」の3つと言われてきました。

アメリカの利上げについては、世界経済へのインパクトが大きいこと、アメリカ国内での物価上昇率がと目標の2%に届かないことから、場合によっては年内は見送りするのではないかとの声もありましたが、17日、ついにFRB(連邦準備制度理事会)は、リーマンショック後7年間続けてきたゼロ金利政策を解除しました。

政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準は0~0.25%から0.25~0.5%に引き上げられます。ニューヨーク市場が220ドル以上値上がりしたことを受けて、17日の日経平均株価は400円以上値上がりしましたが、翌日には両市場とも急落しています。


■そもそも金利とは?
 
ちなみにFF金利とは、かなり単純化して言うと、短期で民間銀行同士で貸し借りする時の利率のことです。オペレーショナルな部分はやや複雑なので割愛しますが、FRBはその傘下にある連邦準備銀行を通じてFF金利を操作することで市中金利を誘導することができます。

また金利には「①資金の調達コスト」と「②債券の収益」という2つの側面があります。

たとえば資金調達のために国が国債を発行する場合、その金利は国にとっては資金の調達コストですが、投資家にとっては収益になります。社債についても同じです。

FF金利を引き上げると市中の資金調達コストが上昇するので資金が借りにくくなり、国内のマネーが減少することになります(金融引き締め策)。
一方、債券の利子率は高くなります。


■為替は円安に触れる
 
さてアメリカの金利上昇はどのような影響を日本に及ぼすのでしょうか。相対的に日本の金利は下がるので、より高い収益率が見込まれるアメリカの債券(公社債)が買われることになります。

アメリカの債券はドル建てですので、円を売ってドルを買う動きが始まります。どんなものでも売られるものは価格が下がり、買われるものは価格が上がりますから、円安ドル高に振れることになります。

またアメリカの利上げはアメリカ国内のマネーの減少を意味します。日米それぞれのマネーの量を比べると、(実際には増加していなくても)相対的に日本はマネーの量が増加し、アメリカのマネーの量は減少します。どんな場合でも相対的に量が多いものは値下がりし、相対的に希少なものは値上がりしますから、円安ドル高に振れることになります。

円安になれば日本の輸出は拡大しますから、日本経済にとってはプラス要因になります。10円円安になると、GDPを0.5%押し上げるとの指摘もあります。
(つづく)
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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