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ズーニンの法則

前回、「仕事を先延ばしにすることは、片付けることの2倍の時間とエネルギーを要する」というエメットの法則について取り上げました。

しかし人間は、面倒なことはやはり先送りしたくなるというのが人情でしょう。そんなときは、ズーニンの法則を思い出してみましょう。

 

ズーニンの法則とは、「最初の4分間を乗り越えれば、あとは上手くいく」というものです。アメリカの心理学者レナード・ズーニンが提唱しました。

 

やる気が起きなくても、いざ作業を始めると熱中し出すという作業興奮というものがありますが、同じような意味と考えてもよいでしょう。

 

 

エメットの法則

エメットの法則とは、「仕事を先延ばしにすることは、片付けることの2倍の時間とエネルギーを要する」というものです。先延ばしにして再度取り掛かろうとすると、エンジンを掛け直すのに時間がかかります。打ち合わせの内容を忘れてしまい、「あれ、なんだったんだっけ?」と思い出すのに時間がかかってしまった経験がお有りの方も多いでしょう。

 

この法則を唱えたリタ・エメット氏によれば、タスクへの不安はタスク実行より多くの時間とエネルギーを消耗します。よく理解していないことは不安を感じ先送りしてしまい、不安がない仕事に手を付けがちです。

 

また、先送りの原因は完璧主義にあるといいます。完璧にプランニングしないと不安に感じるようだと、なかなか手がつけられないということになりかねません。

 

よく言われることですが、面倒なことから手をつけること、完璧主義にならず、とりあえず始めることが大事です。

 

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則とは、1件の大きな事故の背景には、29件の小さな事故があり、その裏には300件のヒヤリ・ハット(事故にならなくても危険を感じたこと)があるというものです。

 

重大事故をなくすためには、背後にある多くのヒヤリ・ハットをなくす必要があります。

そのためには、SHELと3Hに注意するとよいでしょう。

 

SHEL要因を分析する

Softwareソフトウェア

Hardwareハードウェア

Environment環境

Liveware人間

 

H起こりやすい状況に気をつける

はじめて(Hajimete

久しぶり(Hisashiburi

変更(Henkou

 

【参考】

『ビジュアル 職場と仕事の法則図鑑』堀公俊著 日経BP

 

リモートワークで働き方はどう変わるのか?

 

コロナ禍の影響で、リモートワークがすっかり定着した感があります。リモートワークの進展により、社員の働き方や、企業の雇用管理は大きく変わることが予想されます。

 

 

■これまでの職場での人事評価

 

人材の評価は実績評価が基本ですが、実績は運不運によるところも大きいですから、実績に至るまでのプロセスも評価するというのが基本です。

 

たとえば営業マンを考えた場合、販売実績というパフォーマンスは、客先事情などどうしても不可抗力的な影響を受けます。よって、正しい営業プロセスを踏んでいれば、それをもって評価するという考え方があります。また、やる気や協調性、規律といった態度で評価する情意評価もその一貫と言えます。

 

これまでは、職場で上司は日頃、直接部下の働きぶりを見ていますので、情意評価やプロセス評価はしやすい環境にありました。また、上司は部門の状況を見て、臨機応変に余裕のありそうな部下に仕事を割り当てることができました。特に日本企業の場合は、個人の職務分担が不明確であり、その点では柔軟に仕事に対処することができました。

 

 

■リモートワークでアメリカ型雇用管理が進む

 

一方、リモートワークでは、情意評価やプロセス評価はどうしても困難であり、必然的に実績評価の比重が高くなります。

 

さらに、それぞれが個別に仕事をしていますから、上司は部下の負荷状況を正確に把握することができず、柔軟に仕事を割り当てることが難しくなります。よって、今まで以上にあらかじめそれぞれの職務内容を明確に決めておき、個人にその達成を求める必要性に迫られます。従業員11人は与えられた職務内容のみに集中し、そのパフォーマンスによって評価されることになります。

 

アメリカでは、職務記述書と呼ばれる個人の職務内容・期待水準が明確に記述された仕様書に基づいて雇用管理されます。職務記述書には書いていない仕事は与えられませんし、やる必要もありません。日本でもリモートワークの進展で必然的にアメリカ型職務主義に移行することが予想されます。

 

さらにリモートワークでは、上司の部下に対するフォローアップは難しくなります。個人にはより一層、自律意識や自己責任感が求められるようになります。育成やフォローアップの必要性がある新卒採用は控えられ、即戦力が期待できる中途採用が進む可能性があります。

 

 

■組織としての協働体制をどのように維持するかが課題

 

バブル崩壊以降の経済環境や、ITの進展により、これまでも日本の雇用管理は変容しつつありましたが、リモートワークの進展でより個人のパフォーマンスが求められる雇用管理が促されることが予想されます。このような状況の中で、組織としての協働体制をどのように維持するかが大きな課題になるでしょう。

スティンザー効果

スティンザー効果とは、小集団における心理的効果・原則を研究し発見した原則で、主に会議の中で見られる集団心理です。心理学者スティンザーによって唱えられました。これには3つの内容があります。

 

  正面に座る人は反対意見であることが多い

実際、過去に対立した人も正面に座りやすい傾向があるようです。異なる立場から議論をさせたい場合は、反対同士で座らせ、無用に意見の対立を生じさせたくない場合は反対同士にならないように座らせるといった工夫が必要です。

 

  ある発言のあとには反対意見が出ることが多い。

そうなるとそこで両者間で議論が紛糾してしまい、デットロックに乗り上げてしまう可能性があります。よって一通り議論を聞いてから反対意見を述べさせるような工夫が必要です。

 

  議長の主導権が強い場合は隣同士、弱い場合は正面同士で私語を交わすことが多い

議長のグリップが弱いと大っぴらに私語をしてしまうということでしょう。

【参考】

『ビジュアル 職場と仕事の法則図鑑』堀公俊著 日経BP

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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